粥日記

A fehér liliomnak is lehet fekete az árnyéka.

15分で日記を - 信用と小さき交流 -

「人を信用できない」とか「信用とはどういうことかわからない」という思いに駆られるとき、昔の恋人が私に信用について話してくれたことを思い出す。

 

当時、私はお菓子のガルボが好きだった。ガルボが美味しくて食べるとどんなにハッピーかということを私が話すとき、恋人はいつもニコニコとして愛おしそうに聞いてくれていたので嬉しかった。

明治 ガルボほろにがブラックパウチ 66g×8箱

 あるとき、恋人は信用について私にこう話してくれた。

 

「きみは、ガルボは美味しいもので、これくらいの量、値段だと認識している。だから、あまり値段や内容量を確認しないでレジに持って行くでしょう。味も、大きく変わらなければ『美味しいもの』だと思っているから、些細な変化には気づかないかもしれないね。それは、ガルボに対する信用だよ。

そして、ガルボを作っている明治から新しいチョコレート商品が出たとき、きみは『ガルボを作っている会社の商品なら、きっと美味しいだろう』と思って新商品を買うかもしれない。それは、ガルボを礎にして企業を信用していることになる。

さらに、今後きみがもっと大人になったら、ガルボに携わっている明治の社員に出会うかもしれない。そしたらきみは、その人について『ガルボを作っている人は良い人だろう』とか『熱心な人だろう』とかポジティブな印象を持つかもしれない。

何が言いたいかというと、きみは『人を信用できない』と悩んでいることがあるけれど、信用というのはそんなに大変なことじゃないってことだよ。ガルボはいつも美味しいという、ただそれだけのことから始まる信用もあるということだよ」

 

この話に100%納得できたかというとそうではないし、いま思い返しても「ん?」と思わないこともない。けれど、成人してもまだまだこどもの領域にいた私と恋人が、こうして信用というものについて真剣に考えて話していた。それは、10数年後のいま思い返してみるとなんとも小さく可愛らしく、愛おしい交流に感じられる。あの頃、宇宙の片隅で、私たちはそんなことを時々話していた。

 

(ここまで15分)

 

写真は、先日パン教室で作った紅茶のメロンパンです。
教室で10個、復習におうちで10個作ったので、20個のメロンパンができました。とてもとても美味しい。一生作り続けたいレシピでした。

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日々たんたんとパン (美人時間ブック)

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