粥日記

A fehér liliomnak is lehet fekete az árnyéka.

声と引き換えに得る男

1. 鬼になる

2. 人と話しに出掛ける

3.きれいなものを見る

 

これが私の2020年のテーマである。

ずっと寝ていて全然鬼になれてないし、風邪が思うように治らなくて人と話しにも行けてない。せめて田中みな実さんの写真集を見ようと思ったが、「せめて」という気持ちで見るべきものではない気がして表紙をめくってすぐとじた。一瞬、ハッと身を引いてしまうほどきれいなお尻が私の右目に飛び込んできて去った。

田中みな実1st写真集『Sincerely yours...』

田中みな実1st写真集『Sincerely yours...』

  • 作者:田中 みな実
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2019/12/13
  • メディア: 単行本
 

 

今の風邪はきっかけに過ぎず、元は長年のストレスと我慢が積もり積もって声帯が傷ついていて、耐えられなくなり爆発した可能性があるとのこと。ストレスが原因だともしかしたら治るのにとても時間がかかるかもしれないと聞いて怖くなる。

声を張り上げるお仕事じゃないんでしょう? オペラ歌手とか。

オペラ歌手! ……ではないです。

オペラ歌手ならね、強い薬で無理矢理声出させたりするんだけど。

えっ、そんなこと……。

できるのよ。オペラ歌手じゃないなら声出なくてもね、まあ自分は人魚姫みたいなもんだと思って。

男に会うのと引き換えに声を……。

良い男が来たりしてね! 声と引き換えに!

それは良いのか悪いのか。判断できないまま流されるように会計をし薬局へ行き薬を出してもらう。人魚姫って男が来るんじゃなくて、自分から行くんじゃないか違う世界へ。向こうもそこまで意味を込めて言ったわけではあるまいに、薬の処方を待つ間つい考え込んでしまった。

 

良い男ではなさそうだが、もう少し仲良くなってみたいなと思っている男からいつもより多めに連絡が来た。構わなければいいのに、厄介さがおかしくて返事をしてしまう。原稿も書けない、男も切れない、全然鬼になれてない。

でも1年はまだあとだいたい11ヶ月半あるんで。人魚姫も鬼になれるところを見せていきたいと思う。……先行きが不安だ。