粥日記

A fehér liliomnak is lehet fekete az árnyéka.

愛がLoveだよ。

先日書いたブログ記事を読んで「自分がなぜ苦しみながらセックスをしているのかわかった。わかったから、手放せると思う」というようなことを言ってくださった女性のかたがいて、それはとても嬉しいことだと思った。

手放すことは大切。でも、恨みや復讐やネガティブな気持ちを良く思わない、というか忌み嫌ってすらいる人はすぐに手放せ手放せと迫ってくる。
恨みとの縁を断ち切るためには、私は「わかって、そのうえで手放す」が大切だと思う。なので、その補助線になれたことがとてもとても幸せです。ありがとう。

 

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ところで、仙台でプレートデザート専門店に行ってきた。

Twitterのフォロワーの方に教えていただいたAssiette Dessert étonnéというお店。仙台駅から向かって、東北最大の歓楽街・国分町のメインストリートに入る手前の小道にある。

 

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私が注文したのは「ベイクドアラスカとソースエテ」。

ピスタチオアイスがイタリアンメレンゲでおおわれている。まあるくて真っ白なかまくらのような状態で登場し、バーナーを使って目の前で焼き色をつけてもらえる。砂糖が焦げていく香りがたちのぼる。その香りを胸いっぱいに吸い込みため息を一つ吐くと、いよいよこれから甘味を食べるのだという心づもりがすっかりできあがった。

添えられているのは、ベリーのアイスと夏のフルーツソース。私が行ったときはパイナップルがベースのソースと、ベリーとヨーグルトのソースだった。アイスとソースはその日によって味が変わるようだ。

 

まず手前のベリーのアイスを食べる。果物が食べたいという気持ちを100%満たしてくれる、濃いベリーの味。これだけで十分に満足してしまいそうになる。
美しい形のメレンゲを惜しむ気持ちで割ると、ピスタチオの欠片が混ざったアイスが。メレンゲの甘みとピスタチオの風味が、紅茶にミルクを垂らしたときのように曲線を描きながら口の中で混ざり合っていくのを感じる。

 

 

同行してくれた男性は、「とうもろこしアイスとホワイトチョコのドーム」を頼んだ。

まるいドーム型のホワイトチョコレートに、あたたかくてトロトロの玄米茶のソースをかけてもらえる。ホワイトチョコが溶けると中からとうもろこしのアイスが出てくる。「テレビで見たやつだ」と喜んでいた。玄米茶のほろ苦くも落ち着く香りがとうもろしの甘さを引き立てる。
アイスには、小さなパフが混ぜ込まれている。「パフを入れたら、北海道のお土産のとうきびチョコみたいになっちゃったかな」と、オーナーの女性が笑って話しかけてくれた。

ソースは、玄米茶ととうもろこしのひげ茶との2つから選ぶことができた。とうもろこしのひげ茶のほうも、食べてみたかったな。

 


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セットに含まれている小菓子は、仙台味噌のマカロンウイスキーが入った生チョコ、生姜の入ったマドレーヌ。
一口で食べられてしまう大きさ。食べる前はすぐになくなってしまうさみしさを感じたが、食べてみると口腔の隅々まで素材の風味で満たされ良い気分になった。

食べ終わったときに後悔やさみしさを残さないデザートを食べたのは久しぶりだった。「私はこれを食べるためにここに来たのだ」という達成感と自信をもらえる。デザートを食べた自分が、なんだか良いものになったように感じられる。元気になる。

 

 

店名の「étonné」はフランス語で「驚く」という意味だと、フォロワーの方が教えてくださった。
その名前のとおり、こんなの食べたことない! 見たことない! という小さな驚きと喜びがある、工夫が行き届いたデザートだった。おしゃれで可愛いのでつい「プレートデザート」と呼んでしまっているが、オーナーは「皿盛りデザート」と称している。その言葉の親しみやすさに、オーナーの人柄が表れている。

大通りと比べると人通りの少ない道沿い、そして地下にお店を構えているにもかかわらず、お客さんが入れ代わり立ち代わり訪れていた。勝手知ったる常連の方にも、初めて来て緊張した様子の方にも、オーナーは自分の家に友人が来てくれたときのように嬉しそうに声をかける。それが気恥ずかしくも心地良い。美味しいデザートを食べるだけでなく、彼女の姿を見にまた訪れたいと思った。

 

 

 

▽Assiette Dessert étonnéさんのInstagramアカウント

www.instagram.com 

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