粥日記

A fehér liliomnak is lehet fekete az árnyéka.

イチジクとアボカド

育てているイチジクの木が目にとまった

冬の間に葉っぱが落ち剪定もしたので

いまは80cmくらいの禿げ気味の木

うんともすんとも言わないので死んだかと不安だったが

3月に入ると急に勢いよく若い色の葉を増やし始めた

すごいな、とおどろいた

 

加湿器に水を補給するついでに

イチジクにも水をやると

隣のテレビ台に置いた

剪定したイチジクの枝を水につけておいたやつと

一昨日水につけたアボカドの種が

 

ハッとして枝と種の水を替えてやった

死のうと思いながら

何かを生かすための作業をしている

自分がどうしたいのかよくわからない

脳がスライドしているみたいに揺れる

死ぬのと生きるのとか私を揺さぶる

立っていられない

 

一人暮らしの私の部屋に初めて男性が来たとき

彼は自転車に大きなパキラの鉢植えを下げていた

お土産だと言った

どんなお土産だよ、いまだにわからない

パキラは東北の冬を越せず死んでしまって

それで私は植物を持つのが怖くなったのだった

 

イチジクはよく生きる

アダムとイブもイチジクを知っていたほど

長い時間この地球で生きている強い木だ

枝はそのうち土に植え替えないといけないが

それが終われば私がいなくても生きていきそう

えらいこちゃんめ

 

アボカドはどうかな

もう何度かアボカドの発芽を失敗させている

もし今度こそアボカドから根と芽が出たら

私もまだもう少し生きるのかな

スタバの桜柄のプラカップの中で

アボカドの種は水に浮かび

静かに私の生死をうかがっている