粥日記

A fehér liliomnak is lehet fekete az árnyéka.

歯列矯正の調整日

歯列矯正の調整日だったので、歯科に行ってきた。
すでに最終調整段階に入っているのだけど、ワイヤーやゴムの締め付けは緩むことなく、めちゃくちゃ痛い。一時期の「豆腐を噛むのもつらい」というほどのものではないけど……。でも、口が窮屈な感じが今日から3日くらい続くと思うと気が滅入る。

私は、笑顔に自信がない。笑うと変な顔になると思っている。
だけど、結婚式をするかもしれないという可能性が出てきたときに、一生残る写真を撮るならば自信を持って笑いたいと思って歯列矯正をはじめた。もう、それは無意味になった。

何の目標もない歯列矯正を続けていると、ときどき痛みの中に虚無を感じる。目標がないんだから当たり前だ。私に目標がないのだから、もうすべては優しい歯科医さんに任せるしかない。担当の歯科医さんが「これで完成です」と言ってくれたら、私はそれに納得し従うのだと思う。それしか指標がないのだもの。

私は、ただ完成を告げられることを待つしかない。そこに意思はなく、されるがままにワイヤーを締められゴムをかけられている。今年いっぱいだと言われていた装置を外す日は、来年の年明け頃の予定に変更された。わかりました、と言う。装置が外れてきれいに揃った自分の歯を見たら、私はちゃんと喜べるだろうか。いまからとても不安に思う。