粥日記

A fehér liliomnak is lehet fekete az árnyéka.

『Berryz工房ラストコンサート2015 Berryz工房行くべぇ~!@日本武道館』を見ました

 2015年3月3日、『Berryz工房ラストコンサート2015 Berryz工房行くべぇ~!』に行ってきました。
 2004年に結成された「Berryz工房」というアイドルグループの、活動休止前最後のコンサートです。

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 2014年8月2日のハロコンで、Berryz工房のキャプテン清水佐紀ちゃんの口から「無期限の活動停止」が発表された時、幸か不幸か、わたしは幸いだったと思いますが、その発表の場に居合わせていました。ハロプロアイドルのコンサートでよくあるファンの元気な“エーイング*1”が、その時はほぼなく、会場にいたハロプロファンやベリヲタの多くが動揺し、静かにざわめいていたことを覚えています。「活動休止」の実感はないものの、「ただごとではないのだ」という思いがしました。

 

 それからは、あっという間に7ヶ月が過ぎました。
 自分がどんな風に3月3日を迎えるのか、また、Berryz工房がどんな姿を見せてくれるのか、考えても考えても想像できないままその日が来たのです。
 仕事で少し会場に着くのが遅れ、武道館の入り口に着いたときには「スッペシャルジェネレ~ション」の音漏れが聞こえました。電車の中で堪えていた涙が溢れかけました。

 会場に入って見えたメンバーの姿に、みんな、今までで一番にきれいだ、と思いました。2曲目の「ROCK エロティック」を歌うメンバーの声に重なって、ファンの必死のコールが響き渡り、武道館が割れるように感じる程でした。この盛り上がり、まだ2曲目だよ!でも、もう2曲終わっちゃうんだ。1曲1曲、確実に終わりに近づいて行くんだ。最初から最後まで涙が止まらなかったけど、メンバーの姿を少しも見逃したくないと前を見つめ続けました。

 

 お城モチーフのステージセットを前に、お花柄のバルーンワンピースから一瞬でシンデレラのドレスに変身したメンバーのみんな。Berryz工房は小さな魔法使いだった、ということを思い出しました。小さな魔法使いで、小さなシンデレラで、今、きれいなお姉さんになったこの子たちは、12年半もの間、わたしに色んな姿を見せてくれたんですね。

 9曲目「まっすぐな私」の歌詞は、まさにメンバーみんなのようだなといつも思います。「私、真面目かな」と自問する女の子の胸の内は、Berryz工房そのもの。つんく♂さんはほとんどの曲を各グループやメンバーを見て書いていらっしゃると思いますが、Berryz工房はその中でも一番「そのもの」と感じる歌詞が多いように感じるのは、わたしがファンだからでしょうか。

 10~12曲目の「あなたなしでは生きてゆけない」「普通、アイドル10年やってらんないでしょ!?」「行け 行け モンキーダンス」と言う流れは、どれも「Berryz工房でなければできない」唯一無二のものでした。
 さっきまでシンデレラだったのに、おさるの着ぐるみでお城のセットからぴょこぴょこと顔を出したメンバーの表情。小さいいたずらっ子のままのようで、でも今は「ファンに楽しんでもらいたい」「自分たちらしさを出したい」という意思を持った笑顔でした。あんなに小さかったこの子たちなのにね。コンサートの間、何度もそう思いました。

 そこからラストまでは、盛り上がる曲、楽しい曲のオンパレード。このまま、楽しいまま終わっちゃうのかな、これが最後なんて全然信じられない。最後の「一丁目ロック!」の大合唱は、本当に楽しくて幸せに満ちていました。

 

 アンコール。
 メンバーが白い衣装で登場しました。改めて、とてもきれいでした。みんな、きれいなお姉さんになった。1人ずつ卒業コンサートでセレモニーがあるモーニング娘。のそれとは違って、いつものコンサートのラストのように、順番にあいさつの言葉を述べていくメンバーたち。「辛いことがたくさんあった」と言う子、「楽しかった」と言う子、「さみしい」と言う子、どれも本当の気持ちだということや、うまく言えないこともあるのだろうなということが伝わってきました。
「素敵な空間を守れなくてごめんなさい」と言った茉麻、「キャプテンとして何ができたのかなって考えると、何もできてないんじゃないかなって思うんですけど……」と言ったキャプテン。その言葉を聞いて、わたしもこの空間を守ってあげられなかったし、ファンとしてメンバーにしてあげられたことなんてほとんど何もないんじゃないかと思いました。そう思うと、もっと会いに行けばよかったとか、もっと色んなことをさせてあげたかったとか、「ごめんなさい」とか「何もできてない」なんて思わせてそのままにしてきて申し訳ないという気持ちとか、感情が込み上げてきました。
「○○すればよかった」とか「申し訳ない」なんて、一介のファンが思うことがおこがましいかもしれないけれど、今までたくさんの幸せをくれたメンバーに言われると、そう思わずにはいられませんでした。

 

 そして、ダブルアンコール。
 ハロステで見た方もいらっしゃると思いますが、ピアノ伴奏で歌う「Love together」の梨沙子の儚く美しい歌声と、もう集まることはないかもしれない最後のファンのコールを聞いて、「本当にこれが最後なんだ」という思いがようやく強まりました。公演中ずっと泣いていたにも関わらず、実感として「最後」を感じたのは、この時だったように思います。メンバーだけじゃなく、いつもそこにいたベリヲタが同じように集まる機会って、もしかしたら、もしかしたら、もうないのかも知れないのです。さみしいな……。

 

 メンバーのみんな、最初から最後までとても立派でした。思い残すことがあるかもしれないし、ないかもしれないけど、みんなBerryz工房を「まっとうして」去っていったように思います。

 2日経ってファンの方のブログなどを見ると、みんな区切りがついたようなことを書いていて、メンバーのこれからを応援していて。なのにわたしはというと、心がとてもぼんやりとしています。反面、体がすごくはっきりとしていて、ふわふわした不安定な心をまっすぐ立つ体が支えているような、心と体が離れた感覚があります。さみしいとも悲しいとも違って、ただちょっと休憩したいような、初めての気持ちです。なので、まだ気持ちはまとまっていないのですが、もしかして書くことで何か得られるのではないかと思ってブログを書きました。

 わたしの人生の大切な時にはいつも、大好きなBerryz工房とその曲がわたしを支えたり、助けたりしてくれました。大きな決断や、勇気のきっかけになってくれることもありました。わたしは彼女たちを支えてあげたり助けてあげたりは、きっとできなかったけど、わたしの何万倍も彼女たちに幸せが訪れるように祈っています。

 11年間、または12年半の長い間、本当にありがとう。
 好きよ好き大好き、また会えるよね。

 

 


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 また気持ちが落ち着いて、その時何か書きたいなと思ったら、改めて書こうと思います。

*1:エーイングとは…イベントなどでヲタが「エー!」と一斉に声をあげること。